
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1. 無線ネットワーク制御技術
他の無線通信システムからの通信干渉や、電子機器の雑音等の無線環境を測定・分析し、周辺の無線通信システムへの影響にも配慮しながら周波数や通信路を切り替えます。これにより、快適に無線通信サービスが活用できる通信エリアを拡大し、接続可能な端末数を増加させます。
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2. 複数周波数帯の有効活用技術
アプリケーションに応じて周波数や通信容量の異なるチャネルを切り替えることで、電波資源を効率的に活用します。また、複数のチャネルを同時に使用することにより、通信速度や通信の信頼性を向上させます。

3. 無線環境制御技術
無線通信の品質は周囲の環境・空間に大きく依存します。そこで、無線通信に適するように環境・空間やアンテナの指向性・偏波を制御します。これにより、通信エリアの拡大、通信速度や通信の信頼性向上などを実現します。
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4. ワイヤレスハーネス・給電技術
メカトロ機器内外での情報や電力の伝送を無線化します。これにより、配線に伴う設計や実装、駆動や移動範囲の制約が解消されます。また、配線を無くすことでメカトロ機器が軽量化されるため、その駆動に伴うエネルギー消費が削減されます。
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5. 電波環境モニタリング・予測技術
電波干渉が到来すると無線通信の品質が劣化したり、通信が途絶したりします。このため、適切な通信制御を行うには、電波干渉の発生源やその振る舞いを知ることが重要となります。そこで、電波干渉を測定・分析し、発生源の特定や今後の振る舞いを予測する技術の研究開発を行っています。また、これに必要となる簡易な測定器の開発も行っています。
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6. 電波センシング技術
人や動物、障害物などの有無・位置や状態を、電波により検知します。この技術は車輌やロボット、その他様々な機械のセンサとなり、安全な動作を支援します。また、サイバーフィジカル融合やメタバースへの活用も期待されます。
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